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GTM+GA4で管理者や内部ユーザーのアクセスをIP以外で除外する手順
IPは動的に変わるため、除外に使えないケースが多い。クッキーを使う設定手順を解説。
概要:GTM+GA4で内部ユーザーを除外する
① 内部ユーザーにクッキーを付与(GTM)
- カスタムHTMLタグで
ga4_internal=internal というクッキーを付与 - URLパラメータ等で限定配信し、内部ユーザーだけに実行
② GTMでクッキーを読み取る
- 1st Party Cookie変数を作成
Cookie名:ga4_internal
③ GA4設定タグにユーザー属性として送信
- **ユーザー属性(User Properties)**に
traffic_type = {{ga4_internal}} を追加
④ GA4でデータフィルタを作成・適用
- GA4管理 > データ設定 > データフィルタ
- パラメータ:traffic_type
- 値:internal
- 動作モード:テスト → 有効
詳細手順
ステップ①:GTMで内部ユーザーにクッキーを付与する
● 目的
内部ユーザーにのみ、クッキー ga4_internal=internal を付与し、以降のアクセスを「内部トラフィック」と識別可能にする。
● 手順
1-1. GTMでカスタムHTMLタグを作成
- GTM管理画面へログイン
- 左メニュー →「タグ」→「新規」→「タグの設定」
- タグタイプ:カスタムHTML
- HTML内容に以下を入力:
<script>
function setInternalTrafficCookie() {
document.cookie = “ga4_internal=internal; path=/”;
}
setInternalTrafficCookie();
</script>
1-2. トリガーを作成(/set_filter_condition に限定)
- GTM > 「トリガー」→「新規」
- トリガータイプ:ページビュー
- このトリガーの発生場所: ✅「一部のページビュー」
- 条件を次のように設定:
変数 | 演算子 | 値 |
Page Path | 含む | /set_filter_condition |
※「Page Path」はドメインを除いたパスのみ(例:/set_filter_condition)
1-3. タグにトリガーを設定して保存
● 使用方法(実運用)
- 内部ユーザーに https://example.com/set_filter_condition を1回だけ開いてもらう
- 以後のアクセスに ga4_internal=internal クッキーが付与されるため、GA4で内部トラフィックとして除外可能
下記で結果確認
ステップ②:GTMでクッキー値を読み取る(ga4_internal)
● 目的
ステップ①で付与したクッキー ga4_internal=internal の値をGTMで読み取り、以後のGA4タグで参照可能にする。
● 手順
2-1. GTMで「ユーザー定義変数」を作成
- GTM 左メニュー →「変数」→「新規」→「変数の設定」
- 変数タイプを選択:1st パーティ Cookie
- 設定項目に以下を入力:
項目 | 値 |
Cookie名 | ga4_internal |
変数名(任意) | var_ga4_internal_cookie |
保存
2-2. 動作確認(オプション)
GTMのプレビューモードで任意のページを開き、該当のCookie(ga4_internal)が存在する状態であれば:
- 変数 → var_ga4_internal_cookie に internal がセットされている
ステップ③:GA4設定タグの共通イベント設定を使用してクッキー値を送信
● 目的
既存のGA4設定タグを使って、全ページビューでクッキーの値をイベントとして送信し、そのイベントをGA4で内部ユーザー除外フィルターとして使用する。
● 手順
3-1. 既存のGA4設定タグ、googleタグを修正
- GTMで既存のGA4設定タグを編集
- GTM 管理画面で、「タグ」→ 既存のGoogle Analytics: GA4 設定タグを選択し、編集をクリックします。
- GTM 管理画面で、「タグ」→ 既存のGoogle Analytics: GA4 設定タグを選択し、編集をクリックします。
- イベントパラメータの追加
- GA4設定タグ内の「フィールド設定」セクションを開きます。
- 「イベントパラメータの設定」セクションを追加します。
- パラメータ名: 任意の名前(例:traffic_type)
- 値: {{var_ga4_internal_cookie}}(先ほど作成した変数名)
- GA4設定タグ内の「フィールド設定」セクションを開きます。
- この設定により、ga4_internalというクッキーの値(internal)がイベントパラメータとして送信されます。
- 同様の方法googleタグにも設定します。googleタグの場合は、共通イベントの設定から設定します。
googleタグ
3-5. 動作確認(オプション)
devツール>networkタブでtt=internalが存在することを確認
※collectとフィルタすると見やすい
GA4のDebugView>page_view>traffic=1が存在するのを確認